検図 イントロダクション
検図の基本
検図における基本的な考え方
検図は、もっとも重要な設計ミスを減らす手法です。
検図には自分で行う検図と出図前に行う最終検図があります。
担当設計者は上司が最終検図を行うので多少のミスがあってもかまわな
いと考えるのは間違った考えです。
検図は網でミスをすくうと理解してください。
1回の検図で完全にはミスを無くすことはできません。
私自身 20数年 設計図を書いてきて、書き上げた後に自己チェックをする
前段階で1カ所もミスのない図面を作成できたことは一度もありません。
それくらい人間は間違うように出来ています。ミスが多い図面はそれだけ
外部へミスが漏れ出ます。
はじめから完璧な図面を目指し作成し最終検図を受けることで、さらに良い品質を
作り込む。これが正しい理解です。
人間は、間違うようにできている
下記のようなリストの中から特定のメーカーの使用率を出してほしいと依頼されて数え始めます。、、、、
特に簡単な作業をしているときには、思考途中で、いろいろな雑念が
入ってきて、作業中の保持しなければならない思考を分断させます。
あれ? 今、いくつまでカウントしたっけ??
作業中ではなくても、一定の同じ状況が長時間 続くと
同じようなことが
おきます。
目の前の人が、なにか説明を長時間 し続けると、 重要なことを説明しているのにも関わらず、ふと違う
ことを頭のなかに思い浮かべます。
俗にいう聞き逃しです。
同じようなことが、設計をしているときにも、
おこっています。
検図における基本的な考え方
魔法のようなミス防止方法はありません。小さな解決策の実施積み重ね、改良で成果が表れます。
経験上、検図にかかる時間は、全体の10%程度必要です。
必ず必要な検図を省くということは、未完成品を出図することと同じです。 納期、時間が無く、
やむおえず、出図したということは、単なる言い訳にすぎません。
検図を行うためには、図面に書かれているすべての要素に対して十分な知識がなければ、
検図はできません。
製図、加工、材料力学、力学、機構などの知識が必要になります。
しかし、機械設計は、組織で適材適所の役割を担当して、一つの成果物として完成させるものなので、
検図にも適材適所の検図というものがあります。
初心者にも検図すべき箇所が多くあります
基本製図の重要性
製図における基本ができていないものは、他者が見にくく、ミスを発生させる可能性が高いため
、修正が必要です。これらの確認も検図に含まれます。
最終検図者には、指導者としての役割もあり、0から作りこむものと、できたものを確認する立場の違いを理解して、正しい修正指示、指導が必要です。
自分の描いた図面は、世界中で描いた人本人が、一番よく知っているのです。 その穴の大きさを決めた理由は、本人以外わからないのです。
図面を描いた人が検図をしないことは、あり得ません。
最も重要なのはセルフチェックです。