やさしい実践 機械設計講座
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シリンダー

シリンダの構造

最も代表的な複動片ロッドシリンダの構造例を示す。

円筒状のシリンダチューブの両端をヘッドカバーとロッドカバーで覆い、このカバーを 4本のタイロッドで締め付けている。 (小口径シリンダの場合には、タイロッドを使用せずカバーとねじ込みやカシメ結合する方法がとられる。)

このチューブの内部には、それとはめ合うピストンが入り、ピストンに取り付けられたピストンロッドがロッドカバーを貫通して外部に力を伝える。

ヘッドカバー、ロッドカバーにはシリンダに空気を給排するポートがもうけられ、ピス トンの前後に交互に空気を供給し、往復運動を行う。

シリンダーのストロークは、チューブが上のように分解可能な物は5mm単位で(本当は何ミリでも)製作可能です。最大長さは確認必要です

1m位までは問題なく製作できると思います。(径50以上) だからといってむやみに、長さを決めると価格、納期ともかかることになりますのでカタログにある標準ストロークを使用するようにしましょう

シリンダーの取り付け方による種別

シリンダー取り付けの種別

クッション機構

エアシリンダに組み込まれているクッションは,ワーク質量と合わせて大きな 慣性力をもったピストンがストロークエンドで停止するとき,空気の圧縮による反発力を利用して,衝撃力が直接ロッドカバーおよびヘッドカバーに作用しないようにするために取付けられています。

図のようにストロークエンドの15~25〔mm〕手前で排気ポートをふさぎ,密閉状態の空気をストロークエンドに達するまでの間にピストンで圧縮し,その反力でピストンの動きにブレーキをかけるものです。

実際には密閉状態の空気をシリンダの両側のカバーに設けられた二一ドル弁から排気ポートに逃がし,適正なクッション効果が得られるように調節します。

クッション機構が吸収できる運動エネルギは,その構造上どうしても限界があります。

そのため,クッションで衝撃力を吸収できない場合は,摺動部側にクッション機構(ショックアブソーバなど)または,ストッパを設けます。

また,サイクルタイムを短縮させる目的で,クッションニードル弁を全開にして使用している場合がありますが,衝撃力によってシリンダの寿命を短くするので避けた方が良いでしょう。

また、薄型シリンダーなど クッション自体が無い物もあります。

シール

圧縮空気の漏れを防止して、シリンダの出力を確保する。

シールは、固定用シールのガスケットと運動用シールのパッキンの2種類に分類される。

ガスケットは動作にあまり影 響しないため特別な注意は必要ないが、パッキンはしゅう動を受けるため、潤滑や経年変化等の劣化に注意しなければならない。

パッキンは無加圧の状態でもシール可能だが、圧力を作用させるとしゅう動面に強く押 し付けられ、接触圧が高まりシール性が良好になる。

リップパッキン

片方向のシールを行う。圧力の作用で接触圧が変化するため、開放時には接触圧が低くなり固着現象が発生しにくい。

シリンダではロッドパッキンに使用される。 シール材は、取り付け寸法がすべて 細かく規定してありますので、必ずメーカーの出している 寸法表に従い 作成、施工してください。

JISでは、固定用を G、 運動用をPでOリングの呼びを分けています。 また、内圧用、外圧用でも溝 寸法が違うので注意が必要です。

さらにコーナーのR処理 ロッド先端の テーパー処理も シールを傷つけないために重要です。

例外としてOリングを施工するときに寸法通りですとOリングの方が大きすぎてうまく溝に収まらず組めないときがあります。

その様なときは溝をOリングと同等まで広げる場合があります。

シールメーカー NOK Oリング 解説ホームページです。 http://www.nok.co.jp/product/o-rings/index.html

NOK Oリング テクニカルノート PDFまとめ

オートスィッチ

1)構造

有接点タイプ

ガラス管内のリード片(小さな接点)をマグネットで磁化し、接触させる。  機械動作(物理的に動作させるのではなく磁力により動作)のため振動や衝撃に注意を要し、また接点の許容電流が小さいため、サージ等の発生対策として保護回路を使用したほうがよい。

無接点タイプ

磁気近接センサやホール素子等で磁力を検出し、アンプで増幅し信号出力とする。  機械動作が無く寿命が長い。

2)動作範囲・最高感度位置と調整

オートスイッチの動作範囲は3~10mm 程度で、機種やチューブ内径によって異なる。

この中心の最も安定して検出できる点が最高感度位置で、検出するマグネットの位置に合致させるように調整する。  調整は表示ランプで確認する。

マグネットはチューブ内で視認不可能なため、表示ランプの発色を変化させる2色表示スイッチも容易されている。

上の構造からも解るように通常15mm以下のストロークにはオートスイッチの使用はできません。

必要最小ストロークが決まっていますので短いストロークの時にはメーカーに確認してください。

3)応差

オートスイッチは通常シリンダの動作方向によって動作範囲に1mm程度のずれを生じる。

これが応差で、安定検出のためには一個あたり5mm程度のストロークを必要とする。

4)耐環境

オートスイッチはシリンダに付属させるため、装置の環境の影響を受けやすくなる。  特に液体の飛散や高温雰囲気では対応する専用品を使用ずる。

また動作構造上周囲に磁界が発生する場合にも注意が必要です。

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