やさしい実践 機械設計講座
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体験記

当時、私が修行中の頃は、今では、珍しくなった "ねちっこい人” が本当に沢山いました。 私の恩師もその一人です。

自分が納得できるまで、時間だからと言う理由で、次にしましょうか?とか、まあ、この辺でよしとしましょうか?と言うことは全くなく妥協という言葉はありませんでした。

それに比べると今は、その様な人がずいぶんと減りましたが、それでもやはり、実績を残している人たちは”ねちっこい人”が多いです。

時間通り物事を進める能力と、この納得するまでやりきるというのは、次元が違うように思います。

少し跳躍しすぎるかもしれませんが、仕事のできる人の共通項として、

1,集中力が高い。 2,目の前の目標をやりきる。 3,時間、日程管理ができる。

と言うことが上げられると思います。 また身につける順番もこの順番に身に付いてくる物だと思います。

集中力は、頭が良い、悪いではありませんよね。 もう、全部 努力です。 でも、これがなかなかすぐにはできません。 少しづつの訓練です。

小さな子供が長い時間”いい子”でいられないのは、これが足りないからです。 大人も同じです。 徐々に徐々に延ばしていくものだと思います。

設計という仕事はこの集中力を磨くのに、本当にうってつけの仕事です。 不思議なもので集中力が高まってくると”ねちっこさ”、目標をやりきる能力が身に付いてきて、その後、時間管理能力が身に付いてきます。

当時、私にこの集中力に欠けていたときに”ねちっこい人”に会って一緒に仕事をすると、イライラしてしまい心の中で”もう、いいじゃない!、勘弁してよ~”などと思ったものです。

最近ではこのような人と会うと信用できる人かもと思います。 皆さんも、もしこのよう人に巡り会ったならば、きっと仕事に対する姿勢を見習う良いチャンスかもしれません。

11,集中力を身につける。

昔の話で大変恐縮なのですが、当時、設計を身につけて行く上で最初にぶつかるのは、3面図をみて立体を頭の中で想像して理解するところでした。 図形認識力と言うのでしょうか、ほとんどの人がここでつまずき、この壁を乗り越えられるようになるのに、場合によっては1年以上かかる人もいました。

ここで、製図能力を磨かれることになりました。 3面図しか無いのですから、プロの目から見れば点線と実線を間違っているとか、展開が間違っているとかは、一目瞭然です。 完璧になるまで修正しました。(当然ですが)

現在は、3D CADから入る人も多く、立体的に見ながら形を作成していくので、わざわざ頭の中で想像しなくともモニターの中に形が存在するので、この頭の中で立体を組み立てるという行為ができない、また、製図をしないため2Dの3面図からの理解できない、ということが起こります。

3D CADオペレーターから 設計者へ移行しようとするときにこの部分が最大の難関となっているようです。 しかしこれは、訓練すれば誰でも 超えられるものと私は思っています。

早い、遅いはあることでしょう。 しかし不可能と言うことはないでしょう。 是非 みなさんに、乗り越えて頂きたいものです。

12,最初の難関は3面図から頭の中で立体が作れるようになること。

なぜこの能力が必要なのでしょうか?  それは、設計をすると言うことは、無の状態から有を生むことの行為が設計と呼ばれることだからです。

いくらCADが発達しても人間の脳のイメージ作成能力にかなうものはありません。 また、これができるので設計は難しくともやりがいのある仕事になります。答えは無限大です。

私の場合、部品図を作成するようになったのは、組立図をかけるようになった後からですが、普通は、部品図の作成を先におぼえることになります。

部品図作成では、形を創造するという能力は要求されませんが、組図より、その用途、目的をしっかりと理解しなければ作成することは、できません。

会社組織では、通常、部品図を担当するのは、設計初心者である場合が多く、ほとんどの場合先に書いた用途、目的を100%理解するのは難しく、自分の上司より協力を得て進めることがほとんどだと思います。

ここで、製図方法、部品の材料、熱処理、公差、購入品の使い方を学んでいきます。

2D CADの場合は、まず 組図より、部品の形状を抜き出すことから始まり、ここで、組図の用途を理解する能力、3面図を理解する能力が磨かれます。

3D CADは、この部品形状を抜き出す作業が不要になり、大変、便利である反面、このような製図能力を磨く場が、奪われます。

このようなことから、最近は、どこの会社も3面図が理解できない、かけない新人が多くなっています。

環境も大きな要因と思いますが、設計をおぼえようと思う人たちも、この製図能力、紙図から立体を頭の中で作り上げると言うことを真剣に必要と思っていないように感じられます。

ここは、避けては通れない関所だと思います。

8項に書きましたがもう一度、言います。

13,真剣に3面図より立体形状を理解できる能力を身につける。

次に悩むのは、寸法入れです。これは、正解というものがなく、初めのうちは、本当に悩みます。

それでも単純に、決めごとだけの部分もありますので、単純なことから必ず守るようにすることにより、だんだんと、できるようになります。

寸法入れは正直、考え込むより、沢山数をこなし、先輩より指導をしてもらい、身につけるのが一番の早道です。

テキストを見て入れて練習して,一度 記入した寸法を消して同じテキストで練習しても効果はありません。

色々な図面に寸法を入れる実践あるのみです。

製図、寸法の項目でどのような点を考慮して入れるかが解説してありますので参考にしてください。

私がまだ製図というものを習得しているときに、教えられた中に、悩んだものがあります、それは、必ず見えるものはすべて書きなさいというものです。

他の諸先輩の図面を見てもあまり奥にあるものの形状は省略されていました。 それで、現場の人たちからは、私の図面は非常に見づらい、と言われ悩んだ時期がありました。それでも、私は教えを守り、とにかく見えるものはすべて書くということをやめませんでした。

なぜ見にくい図面になってしまうのかも考え続け、やっと見つけた答えは二つありました。 ひとつは投影技術が未熟で断面とか、矢視図などの使い方が足らなかったこと。 もうひとつは、作成する形状に統一性が無かったことです。

これは言葉で説明するのは難しいのですが、たとえば、ある形状を斜めにした場合、極力、他の形状もその角度に合わせそろえると言った事です。段々とこれらの技術も身につくようになり、このことがとても製図技術に対して自信を形成していきました。

設計は、当然、既存の形状をなぞるだけでは仕事になりません。色々な参考図などを見ながら、要求された仕様の中で形を作成していきます。

まず、一番初めに覚えなければならないのが、材料として使用される素材の板厚、形状です。

どのような素材を使用できるかがわからなければ、始まりません。

次によく使われる使用機器です。 以前、本当にあったのですが、ある組図から部品図作成を依頼された人がシリンダーまで分解しようとしていました。

部品図作成前に購入品であるのか、そうでないのかは、事前に確認するのは言うまでもありません。

購入品に関しては、その業界ごとに使用されるものが違いますので、時間、機会があるときにそのカタログに目を通すことをお勧めします。

私はよくカタログ整理係を進んで受け持ちました。整理しているときに思いもよらぬ購入品を見つけることも良くありました。

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