寸法の入れ方
本コンテンツでは、寸法の規定については、それほど触れていません。
どうしたら図面として通用する寸法を入れられるようになるかを解説しています。
寸法規定については、日本工業標準調査会 http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html のデーターベース検索で
機械製図(JSB0001)で検索ができます。
初めに基本的なルールを示します。
寸法を構成する要素の呼び名、大きさを下記に示します。
寸法入れの、細かなルールは、決められていますが、マナーと同じでそれをしては、法律違反ですなどになるわけではありません。寸法入れのルールに従わなかったから意味が分からなくなるものでもありません。
寸法入れの要は見やすく、曖昧さがないことこれだけです。そのような寸法入れができるようになるのには、語学と同じでたくさん書くことです。
さあ、それでは、プロの寸法入れ方を学びましょう。
設計者の思考に沿って、例題に寸法を入れていきます。
形は千差万別、自分で考えながら入れなければ、意味がありません。 寸法入れに100%正解と言うのは、ありません。 しかし、見やすいもの、間違いにくいものは、一目で見てわかります。 少しずつ、前に進みましょう。
まずは手始めに右のような、 簡単な図形から始めましょう。
右のような形状は、一目で、形が頭で理解できることと思います。
次の質問を考えてみましょう。
1、縦の最大はどこ? 横の最大はどこ? 高さ(厚さ)はどこ?
このように、なりますね?
2、ここでは、この部品が何の、目的に使用されるかを考えずに、寸法を入れることだけを考えましょう。
寸法入れの基本は、漏れなく、ダブりなくです。
ここで考えるポイントが1か所出てきます。
○の部分を角度で入れるか?、XY座標で入れるか? どちらで入れるかです。
XYで入れるとこのようになります。
ここで 注意することは図形を極力寸法でまたがないということです。
3か所の丸のところからX、Y方向とも寸法が出ていることを確認しましょう。
また、基準となるX、Yを決めて(赤線)そこから寸法を入れます。
基準は形状的に一番安定感のある場所を選びます。
次に角度でいれると下のようになります。 角度で入れるとしても角度を記入する基準となる1か所(丸の個所)は X,Yからの寸法が必要になります。
3、残りの必要なところへ寸法を入れていきます。
さあ、どちらが すっきりした図面に見えますか?
これには正解は、ありませんが、見た目はXY方向で入れたものがすっきり見えます。
ここでは、寸法の入れ方だけを考えました。 角度で入れるかXY座標で入れるかは、実際には、この部品の目的が大きく影響してきます。